秘密兵器?! ― 2008/05/11
秘密兵器「あれ」とはこれのことです。秘密兵器というほど大げさなものではありません。厚さわずか1mmのカーボン(CFRP)リングです。これを、Signature800のフェイズプラグに取り付けるだけなのです。
これによって弦楽器の鋭さを鈍らせたり、高域を減衰させたりして聞きやすくするのではありません。高域の量自体はほとんど変わりません。音の切っ先もなまるわけではありません。
これを装着すると、弦楽器群がうまい具合にほぐれながら鳴るので、うるさくなくなるのです。生々しくも瑞々しい弦の音になります。余計な歪みがうまく処理されるからでしょうか。
私は、ぎりぎりまで高域をリアルに鳴らしたいほうです。特に金属系パーカッション(シンバル、サス、銅鑼、トライアングル、タンバリン、スネアなど)が、ちゃんとその金属素材の音がしないと不満です。しかし、そればかりを追求していくと、録音によっては弦楽器群が金切り音っぽくなってしまうときがあります。
このカーボン(CFRP)リングは、弦楽器群が団子になって、引きつったようなきつい鳴り方になるのを避けたいとき大変重宝します。B&Wのノーチラス系SPについては、フェイズプラグそのものを、銅とかステンレスとか真鍮などの金属製に交換してしまう方が多いのですが、また、それでうまくはまる場合もあることは事実ですが、音調は少なからず変化してしまいます。
私は、なるべく純正のアルミの音調のままで鳴らしたいと思うので、このグッズは私にうってつけなのです。取り付けてしまえば外観からは、全く純正のままです。また、フェイズプラグ全交換よりもはるかに少ない投資で私好みの鳴り方に追い込めます。私にとって、他に代えがたい秘密のアクセサリーなのです。
あっ、ここまで公開してしまうと、もう秘密兵器ではなくなってしまいますね。
最後の微調整は、Signature800スコーカー背後のネジで行います。これは少しずつ回すのではなく、最初は大きめに回すほうが分かりやすいと思います。私の場合、半回転単位で行います。最後の最後の段階で、微妙な回し加減で決定します。でも、部屋の湿度によっても微妙に鳴り方が変わるほどデリケートな調整です。今回ここまではまだやっていません。これは、音が安定するまで触らないことにしています。
マイシステムの音はじわじわと安定しつつあります。
あとは、Eau Rouge/ER-PSEXmk5(正規品)の出来上がりを待つのみです。ちょっと時間がかかりそうなので待ち遠しいことです。
