SPケーブル3種2010/11/23

Dolphin/Eau Rougeから、試作品のSPケーブルが3セット届きました。
sample SPcable
3つとも長さ、外観は同じです。長さは1.5~1.8mぐらいかな。ただ、ケーブルに数字が付けてありました。
D2.5
D2.75D3」・・・、いかにも試作品っぽいネーミングですね。この数字は一体なんだろな~。

今現在使用しているSPケーブルは、Eau Rouge/ER-SP333 AG2m ペア)270,000円を2セット、ダブルワイヤで使用しています。
http://eau-rouge.jp/products/goods_cab.html

今回の試聴は、シングルワイヤでの試聴となりますから、高域と低域端子をつなぐジャンパーが必要です。本当に久しぶりにB&W Signature800純正ジャンパーのお出ましです。Signature800導入当初からこの純正ジャンパー板はほとんど使わず保管してあったので、探し出すのにかなり手間取りました。

SPケーブルをつなぎ換えていて改めて思いました。Ayre(Eau Rouge)/MX-R(MX-ER)は、なんてケーブル交換が楽なんだろうと。
Ayre/MX-R

B&W Signature800の接続も大変スムーズにできました。どちらも使い勝手良く設計されています。
B&W Signature800

試聴ソフトは何にしようか。とりあえず、ここしばらくomegaSACDに入れっぱなしのこのCDでいいか。時間もないし。このCDは、すでに廃盤なのですが、私のお気に入りベスト10には入っています。
Sym.6: Chailly
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=340708

さて、この3種のケーブル、とりあえず数字の小さい順で聞いてみました。ちなみに、現有の「Eau Rouge/ER-SP333 AGダブルワイヤ」の実力はものすごいですから、それと比べての感想です。以下の比較試聴の表現は、帯域バランスとか、SNとか、そんなレベルははるかに超越した感想と思って下さい。

・D2.5
全体的には、現在の「Eau Rouge/ER-SP333 AGダブルワイヤ」と大差なし。現状と同じく、ほぼ満足な再生で不満はない。空間の広さと楽器の克明さはもう一つか。でも、不満は感じない。スタンダード的なケーブル。シングルワイヤ、純正ジャンパーでこの音はかなりの出来だと思う。ジャンパー交換だけで飛躍する実力があるだろう。

・D2.75
D2.5との違いがすぐさまはっきりと分かる。広がりのある空間から、スピード感・瞬発力を伴った抜けのいい音が提示される。音が前にも出てくるし、奥行きも感じさせる。ソロ楽器も克明で聞きこませる。濃厚さはもう少しあってもいいかも。中低域も微妙に軽めかも。でも、最低域までちゃんと出ているし、低域の音階も分かりやすい。D2.5と比べるとすべてにおいて格段の向上具合である。これは大満足。シングルワイヤ&純正ジャンパーの不利を補って余りある、素晴らしいケーブルである。

・D3
D2.75の高性能をそのままに、濃厚さ、聞きごたえ、中域の充実、重厚さ、空間の広さ、奥行感などなど、すべてにおいて聞きこませる。長く聞いていたい音の世界がある。些細なことを気にせず、浸っていたい音である。

今の条件で聞いてみて、結論としては・・・、
一番素晴らしいケーブルはD3です。これはオーディオ的高性能を果たしながら、芸術的な領域まで踏み込んでいます。

ただ、ほかの機種になったり、ダブルワイヤでつないでみた場合、D2.75の赤裸々な高性能も魅力だと思います。

救済なしの高性能。魅力的です。